【面接官直伝】面接辞退マニュアル【連絡方法・メール・電話・気を付けるべき点】

(この記事は、2021年9月26日に更新しました。)

 

新卒採用面接や、転職のための中途採用面接を進める中で、
応募をした企業の面接を辞退したいと思うケースも出てくるでしょう。

本記事では、何らかの理由によって面接を辞退せざるを得なくなった方が活用できる、面接辞退マニュアルです。

 

具体的には、下記悩みを解決します。

・そもそも面接は辞退してもいいものなの?その後の就職活動に影響しない?
・面接辞退の連絡は電話?メール?どちらがいいの?
・面接辞退のメールを送る際は何を書けばいいの?
応募方法や面接方法のマニュアルはたくさんありますが、
辞退のマニュアルというのはあまり見かけません。
本記事が、少しでも就職活動をされている皆様の一助となれば幸いです。

目次をご覧になり、気になるパートを選んで見て頂ければ、効率的に必要な情報が手に入ると思います。

是非ご活用ください。

 

面接辞退マニュアル

本記事は、以下のステップで解説していきます。

 

  1. 面接は辞退してもいいのか?何か影響はないか?
  2. 面接辞退の進め方とマナー
  3. 面接辞退メールのサンプル

 

面接は辞退してもいいのか?何か影響はないか?

Questions

面接の辞退に慣れている方などいないでしょうから、
辞退にあたっては不安に感じる方もいるでしょう。

 

  • 応募した企業から何を言われるのだろうか?
  • 他の企業の就職活動に影響しないだろうか?

 

などなど、心配し始めると不安要素がどんどん溜まってしまいがちです。
そこで、まずは面接を辞退しても大丈夫なのか?という点から解説していきます。

 

結論から申し上げると、

安心してください。面接は辞退しても全く問題ありません

 

新卒採用の面接は、一定期間の中で集中的に行われます。

その中で、例えば

 

  • 先に第一志望の企業から内定が出た
  • 面接が運悪く同じ日に重なってしまった
  • 応募した企業へ入社したいという気持ちが薄くなってしまった

 

といったケースはよくあることです。

それは企業側も十分に理解していますので、辞退の連絡が来ても
全く驚くことはなく、淡々と処理していきます。

 

そして、

面接の辞退が他の企業の就職活動に影響することも全くありません。
従って、何らかの理由により面接を辞退することになったとしても、心配はいりません。
次項で解説する、辞退の連絡をしっかりとして頂ければ大丈夫です。

面接辞退の進め方とマナー

ここからは、実際の面接辞退の進め方と、気を付けるべき点(マナー)について解説していきます。

面接を辞退すること自体は全く問題のない行為ですが、
そのやり方によっては応募していた企業に大きな迷惑をかけるリスクがあります。

良い例・悪い例を示しながら解説していきますので、
社会人としてのマナーを守った行動を心がけましょう。

 

面接辞退の進め方

大きな流れは以下の通りです。

 

  1. 面接辞退の意志決定
  2. 面接辞退の連絡
  3. 面接辞退の確定(企業側の確認をもって、辞退確定となります)

 

面接辞退の意思決定

まずは面接辞退の意志決定です。

時間と手間をかけて準備してきたのですから、そう簡単に辞退できる人は少ないでしょう。

しかし、辞退しなければならない状況になったのだとしたら、迅速な判断と行動が大切です。

迷ったまま時間を浪費しては、自分のためにも、応募企業のためにもなりません。

なるべく早く、面接辞退の連絡をするよう心がけましょう。

 

面接辞退の連絡

面接辞退の連絡は、メールか電話で行います。

但し、ここで一番重要なのはメールか電話かといった手法の話ではなく、
「いつ連絡するか」ということです。

遅くとも前日まで、できれば3日前までに連絡を入れるのが望ましいです。

間違っても、面接当日まで連絡を忘れていて、当日慌てて連絡をすることのないように注意しましょう。

企業側も志望者と同様、1つ1つの面接に対し、時間をかけて準備しています。
もし準備していた面接がキャンセルということになれば、準備してきたものが無駄になります。

また、場合によっては1つの面接キャンセルによって、
全体の日程を調整し直さなければならないこともあります。

なるべく早く連絡を入れることで、会社側へ与える影響を最小限にすることができます。

次に面接辞退の連絡方法ですが、メールがオススメです。

メールと電話の良い点・悪い点を比較してみました。

 

メール 電話
〇 都合の良いタイミングで確認できる × 相手の時間を拘束する
〇 誠意を形にして示すことができる × 聞き間違えが発生するリスクがある
〇 記録に残る × 記録に残らない
× 杓子定規なコミュニケーションになりがち 〇 誠意をダイレクトに伝えられる
× 長いメールは見るのに時間がかかる 〇 要件だけを伝えるなら最速で完了する

 

メール・電話それぞれに良い点・悪い点がありますが、
面接辞退の連絡という観点では、メールに軍配が上がります。

但し、電話すべき状況もあります。

それは、不慮の事故により、当日キャンセルせざるを得なくなった場合です。

 

  • 当日体調を崩してしまった
  • 交通機関がマヒし、物理的に行けなくなってしまった
  • 事故に巻き込まれてしまった

 

など、どんなに本人が気を付けていても、こういった不慮の事故により辞退せざるを得なくなる状況は起こりえます。

そういう場合には、すぐに応募企業の人事部の採用担当者に連絡を入れましょう。

 

お世話になっております。
わたくし、本日〇〇時より御社の面接を予定しております、〇〇〇〇(フルネーム)と申します。
お忙しいところ恐れ入りますが、緊急の連絡事項がありまして、お電話させて頂きました。
採用担当の〇〇様はいらっしゃいますでしょうか?
(採用担当もしくは代理の方に代わった後)


私:〇〇様、お世話になっております。〇〇〇〇(フルネーム)です。
人事担当:〇〇さん、お世話になります。どうされましたか?
私:突然の連絡で申し訳ございません。
大変恐れ入りますが、本日の面接を辞退させて頂きたく、ご連絡させて頂きました。
実は御社に向かう途中、電車が事故に遭ってしまいまして、面接に間に合わなくなってしまいました。
人事担当:それは災難でしたね。お怪我はありませんか?
私:大丈夫です。色々とご準備等頂いている中で当日のキャンセルとなってしまい、大変申し訳ございません。
人事担当:事故に遭われて大変なときに、ご丁寧に連絡頂きありがとうございます。キャンセルの件、承りました。
私:わたくしの都合で申し上げて誠に恐縮ですが、面接の日程を再調整させて頂くことは可能でしょうか?
人事担当:もちろんです。当社としても〇〇さんの面接は是非やらせて頂きたいので、日程調整させて下さい。
私:ありがとうございます。大変お手数をお掛けしますが、よろしくお願い致します。

 

面接辞退の確定

事情により当日キャンセルを電話で行った場合、
その場で相手(企業側)と確認が取れれば辞退(もしくは延期)確定となります。

一方メールの場合、気を付けたいのが
「メールで連絡する=辞退確定ではない
ということです。

相手(企業側)からの返信をもらって、初めて辞退確定となります。
必ず、返信メールを受け取るようにしましょう。

人事部は、繁忙期になると毎日何件、何十件もの面接を処理しています。
その中で、メールの確認や返信が遅れてしまうことも十分に考えられます。

もしメールを送信してから丸1日(24時間)返答が無いようでしたら、
確認のために電話を入れるのが良いでしょう。

尚、何度も確認のためのメールを送ることはマナー違反です。

 

お世話になっております。
わたくし、△△日△△時より御社の面接を予定しております、〇〇〇〇(フルネーム)と申します。
お忙しいところ恐れ入りますが、面接辞退に関して確認したいことがありまして、お電話させて頂きました。
採用担当の〇〇様はいらっしゃいますでしょうか?
(採用担当もしくは代理の方に代わった後)


私:〇〇様、お世話になっております。〇〇〇〇(フルネーム)です。
人事担当:〇〇さん、お世話になります。どうされましたか?
私:突然の連絡で申し訳ございません。
大変恐縮ですが、先日、面接辞退の連絡をメールさせて頂きましたが、届いておりますでしょうか?
人事担当:少々お待ちください・・・・はい、確かに届いていますね。申し訳ありません。まだ返信ができていませんでした。わざわざ確認のご連絡ありがとうございます。辞退で承りました。
私:せっかくお時間を頂いていたところ、こちらの都合で辞退となり申し訳ございません。

人事担当:いえいえ、大丈夫ですよ。差支えなければ、辞退の理由を教えて頂けますか?
私:はい。実は他の企業で内定が決まりまして、色々悩んだ結果、そちらの企業で働くことを決意しました。
人事担当:それはおめでとうございます。行きたい企業から内定をもらえて良かったですね。
私:ありがとうございます。
人事担当:理由を教えて頂きありがとうございます。それでは、これで辞退確定となります。
私:重ね重ね、お手数をお掛けして申し訳ありません。よろしくお願い致します。

 

面接辞退メールのサンプル

辞退メールサンプル

 

ここからは、面接を辞退する旨をメールで伝える際のサンプルをご紹介します。

想定するケース(辞退理由)は、「他の企業に内定が決まったケース」です。
実際、辞退理由の99%がこれです。

他の理由の場合でも、理由の記述(下記メールサンプルの赤字部分
のところを入れ替えてもらえばよいだけなので、
大部分はそのまま使えるかと思います。

尚、不慮の事故により当日キャンセルせざるを得なくなった際の連絡は、
メールではなく電話で行いましょう。
先述の、「当日の緊急連絡(電話)の例」を参考にして頂ければと思います。

 

件名:【新卒採用面接】面接辞退のご連絡 〇〇〇〇(氏名)

本文:
△△株式会社
人事部 採用担当 〇〇様

いつもお世話になっております。△△月△△日△△時より、御社の面接を予定しております、〇〇〇〇(フルネーム)と申します。

誠に恐れ入りますが、この度面接を辞退させて頂きたく、ご連絡致します。
辞退理由は、他社にて内定が決まったためです。
色々と悩んだ結果、他社で頑張ることを決意致しました。

せっかくお時間を確保して頂いていたにも関わらず、
こちらの都合で辞退させて頂く形となり、誠に申し訳ございません。
身勝手なお願いで大変恐れ入りますが、何卒ご容赦くださいますようお願い申し上げます。

辞退に際しまして、何か当方より必要な情報などございましたら、
お手数ですがご連絡頂ければ幸いです。

末筆ながら、貴社の益々のご発展とご活躍を祈念しております。
よろしくお願い致します。

氏名:〇〇〇〇(フルネーム)
電話:xxx-xxxx-xxxx
メール:mensetsu-jitai@mensetsu.com(仮)

 

辞退の連絡メールを送る際、理由を記載する必要があるのか
疑問に持たれる方もいるかと思います。
まず、辞退することは志望者の権利であり、
辞退理由を明かさねばならないという義務はありません。
しかし、私は記載することを強くオススメします。
理由は下記の通りです。
  • 自分が一度は志望した企業に対する誠意を示すため
  • 企業側に理由を確認させる手間を省くため(更にその後、自分が返信する手間を省くため)

 

企業は、1人の志望者の面接のために様々な準備や手続きを行っています。
人事担当だけでなく、配属予定の部署の人間など、多くの人が採用には関わっています。

そんな折、辞退の連絡があれば、少なからず企業側は残念な気持ちになりますし、
どうして辞退になったのか、理由を聞きたいと思うものです。

従って、辞退の連絡の際には、企業側の思いをくみ取って、
最初から辞退理由を記載しておくようにしましょう。

きっと、「この人は最後まで丁寧で紳士的な方だったな。良い企業に決まって良かったな。」
と思うはずです。

 

まとめ

summary

 

面接辞退の進め方やマナー、辞退連絡のメールサンプルについて紹介・解説しました。

 

重要なポイントをまとめておきます。

✅面接辞退の連絡は基本メールで行う。
✅連絡はできれば3日前まで、遅くとも前日までに行う。
✅やむを得ず当日キャンセルとなる場合は、必ず電話で連絡する。
✅メールにしろ電話にしろ、大切なのは謝罪の気持ちをしっかりと示すこと。
✅メールでの辞退連絡には、理由を最初から記載する。誠意を示すことが大事。
✅メール送信後、目安として24時間返答が無い場合には、確認の電話を入れる。

 

繰り返しになりますが、面接を辞退することは志望者の権利であり、
何も問題はありません。

 

但し、面接を辞退することは、少なからず企業側にとって残念なことであり、
これまで準備してきたことが無駄になり、辞退のための手続きも必要になります。

 

誠意を持って謝罪の言葉や感謝の気持ちを伝えることで、
自分にとっても、企業にとっても気持ちよく次のステップに進むことができると思います。

 

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