(この記事は、2021年10月12日に更新しました。)

Web面接が苦手な面接官
「Web面接のコツが知りたい。対面面接は問題なくできるけど、Web面接はやりにくい。もしかしたら無意識のうちに、志望者に失礼なことをしてしまっているかもしれない。Web面接の注意点や失敗しないコツを教えて欲しい。」
この記事では、こういった悩みを解決します。
初対面の志望者と画面越しで面接を行うのは、思った以上に難しいものです。
わたし自身、Web面接のやりづらさを痛感してきた者の一人です。
面接するたびに、「ここは失礼だったかな」「この言葉は分かりにくかっただろうな」といった反省ばかり。
この記事を読んで下さっているあなたも、同じように悩んでいることでしょう。
実際、Web面接が流行り始めたのは2020年3月以降ですから、
世の中のほぼ全ての面接官は、『Web面接』に対して十分な耐性を持っているとは言えない状態です。
どんなに顔合わせ面接の経験を積んできた方でも、勝手の違うWeb面接では同じ手法が通用しません。
本記事で、Web面接に対する考え方や進め方のヒントが1つでも見つかれば幸いです。
Web面接のことをオンライン面接とも呼びますが、当記事では『Web面接』に統一します。
本記事の内容
- Web面接と顔合わせ面接の違いとは
- 【面接前】Web面接の必須事前準備3選
- 【面接本番】面接時の注意点と失敗しないコツ10選
Web面接と顔合わせ面接の違いとは
両者の違いを表にまとめました。
顔合わせ面接 | Web面接💻 | |
場所 | オフィス | 自由 (自宅やオフィスの会議室) |
服装 | 企業風土による | 顔合わせ面接と同じ |
時間 | 30分~1時間 | 顔合わせ面接と同じ |
お互いの顔 / 表情 | よく見える | 見えにくい (最悪カメラが使えないことも) |
お互いの声 | 確実に聞き取れる | 聞き取りにくい場合がある |
ジェスチャー (ボディランゲージ) | 自由にできる | できるが分かりにくい |
質問のしやすさ (面接官が複数いる場合) | 間をとりやすく、やりやすい | お見合いになることもあり、 やりにくい |
面接官同士の コミュニケーション | やりやすい | かなり制限される |
目線 | 相手と合わせられる | 画面を見ていると 相手と目線が合わない |
評価 | やりやすい | やりにくい |
Web面接と顔合わせ面接は、全く違うものなのです!
【面接前】Web面接の必須事前準備3選
次に、Web面接の必須事前準備3選について解説します。
必須事前準備3選
- カメラ、マイク、Web面接アプリの設定
- 履歴書や職務経歴書をしっかり読み込んでおく
- 面接官同士の合図を決めておく
①カメラ、マイク、Web面接アプリの設定
PCにカメラがついていても、普段カメラ機能を使わない人もいます。
カメラ機能を使わないことは、普段の仕事においてはそれほど重要視されなくても、面接ではNGです。
Web面接においてカメラ機能を使わないことは、仮面をつけて顔合わせ面接をするようなもの。
確実にカメラ機能をONにしましょう。
マイクは、普段からWeb会議をされている方であれば問題ないと思いますが、
自分の声がはっきりと聞こえているか、事前に確認しておくと良いでしょう。
また、Web面接アプリの設定で気を付けたいのが、『背景画像の設定』です。
自宅からWeb面接に出る場合、背景画像をライブビューにしていると、もろに自分の部屋が映ります。
綺麗にしていれば何の問題もありませんが、そもそも自室を映すメリットはありません。
背景画像をOFFにするか、シンプルな固定画像に切り替えておくと良いでしょう。
②履歴書や職務経歴書をしっかり読み込んでおく
これはWeb面接に限った話ではありませんが、履歴書や職務経歴書の事前確認は最も重要な準備です。
志望者の特徴や経歴、強みをしっかりと把握した状態で面接に臨めば、限りある時間を最大限活用し、志望者を適切に評価するための質問ができます。
最悪なのは、面接が始まってから読み始めるパターン。
志望者からすると、

となり、面接官の質の低さ(=会社の姿勢)にドン引きすることでしょう。
※同席している面接官もドン引きします。
面接官は会社の代表です。
会社の代表に恥じない振る舞いを心がけましょう。
③面接官同士の合図を決めておく
面接官同士の合図を決めておくことは、Web面接ならではの準備です。
面接官同士のコミュニケーションが難しいWeb面接においては、事前に面接の進め方を調整しておくことが非常に重要です。
- 最初は誰が質問するのか?
- どのくらいの時間で次の面接官にパスするのか?
(例:最初の10分が終わったら次の面接官にパス) - 面接官同士でコミュニケーションするときの合図は?
(例:チャット機能を使う、手を動かす)
といったことをあらかじめ決めておくことで、面接の中での面接官によるお見合いや不協和音を防げます。
【面接本番】面接時の注意点と失敗しないコツ10選
面接時の注意点と失敗しないコツをまとめました。
面接時の注意点と失敗しないコツ10選
- 質問する時はカメラ目線で!
➡画面を見て話すと相手と目線が合いません - できる限りゆっくりと、はっきりとした声で質問する
➡聞き取りにくい質問は、志望者を極端に緊張させます - 相手の回答を聞いているときは、しっかり画面(相手の顔)を見る
➡下ばっかり向いてたら印象悪いです - 声が聞き取りにくいときはスルーせず、しっかり伝える
➡聞き流しているのはすぐバレます - ボディランゲージは画面では伝わりにくいので最小に
➡シンプルな言葉で伝えましょう - 質問の順番と内容を予め決めておく
➡お見合いや質問のダブりを防げます - 時間配分を予め決めておく
➡Webは対面よりも説明の時間が延びがちなので、余裕を持った時間配分を - 志望者を怖がらせないように、笑顔を心がける
➡Web面接は予想以上に緊張するものです - 最初と最後は必ず笑顔で挨拶
➡率先して挨拶することで、志望者はリラックスできます - 志望者が退席したのを見届けてから退席
➡早々に自分が退席すると印象悪いです
まとめ
面接官のためのWeb面接(オンライン面接)のポイントについて解説しました。
顔合わせ面接とWeb面接には明確な違いがありますので、Web面接の特徴を理解した上で事前準備をしっかりと行うことが最も重要です。
関連記事として、『新卒採用の面接官がもっておきたい、とっておきの心得10選』へのリンクも貼っておきますので、ぜひご覧ください。
(この記事は、2021年10月12日に更新しました。) 本記事は、特に面接の経験が浅い面接官に向けて書いています。 新卒採用の面接は、「相手は学生だから楽勝♪」なんていう気持ちで挑んでしまうと、手痛いヤ[…]
面接は、面接官にとっては日常業務の1つに過ぎませんが、志望者にとっては人生における重要なステージ。
志望者が、

そんな風に思ってもらえる面接ができたら、面接官冥利に尽きるというものです。
ぜひ、今後の面接にいかしてください。
それでは、また別の記事でお会いしましょう!