(2024年3月9日に更新)
面接準備を始めた就活生
「面接官が見ているところを知りたいな。質問に対してちゃんと回答できれば問題ないと思うんだけど、実際は色々と見られそう。どんなところに注意したらいいのか教えて欲しいな。」
本記事では、この疑問にずばりお答えします。
面接官がどこを見ているのか?気になりますよね。
実際の面接官の経験を知ることができれば、効率よく準備ができ、当日も気持ちの良い面接ができることでしょう。
私は2021年5月まで、自動車関連企業で120人の部下を持つ開発部の部長でした。また、新卒・中途の採用責任者として500件以上の面接を行ってきました。
人事の視点ではなく、『元・開発現場の責任者』の視点で、どのように人材を見極めてきたかを包み隠さずお伝えします。
参考になる部分が少しでもあれば幸いです。
結論からお伝えすると、面接官が見ているところ(5つのポイント)はこちらです。
面接官が見ているところ(5つのポイント)
- 気力(やる気)
- 行動力(主体性)
- 協調性
- 組織との順応性
- 言語力(日本語・英語)
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この5つのポイントに関して、意図せず使用しなかった単語があります。
それは
『コミュニケーション能力』
です。
もちろん、コミュニケーション能力が重要ではない、なんてことは絶対にありません。
まずは、『コミュニケーション能力』という言葉を使わない理由から解説していきます。
【目次】
コミュニケーション能力という言葉を使わない理由
理由はシンプルです。
コミュニケーション能力という言葉は、具体的なことを何一つ指していないからです。
言い換えると、
コミュニケーション能力という言葉のウラには、無数の能力が隠れているのです。
たとえば先輩や上司から、
「あなたにはコミュニケーション能力が足りない!」
と言われたら、あなたはその指摘を具体的に理解し、改善することができるでしょうか?
おそらくムリでしょう。
コミュニケーション能力の一例を下記に挙げました。
- コミュニケーション能力の一例
- 「分かりやすく伝える力」
「プレゼンテーション能力」
「リーダーシップ」
「言語能力」
「聴く力」(傾聴スキル)
「話す力」
「読む力」
「書く力」
「ボディランゲージ」
「協調性」
「組織との順応性」
「忍耐力」
「精神力」
「説得力」
「交渉力」
「推進力」
「理解力」
「発言力」
「笑顔などの表情」
「多様性の理解」
「学習能力」
「感情の表現」
「空気を読む力」
「おもてなしの心」
・・・
パッと思いついただけでこれだけあります。
コミュニケーションに関するセミナーや本が常に大人気である事実からして、
実際には無数にあると思った方がよいでしょう。
それだけ、『コミュニケーション能力』とは幅広く、奥の深いテーマなのです。
だからこそ、本記事では『コミュニケーション能力』という抽象的な言葉は使用せず、
『コミュニケーション能力』の中で特に重要なキーワードに的を絞って解説しています。
面接官が見ているところ(5つのポイント)
面接官が見ているところ、5つのポイントを順番に解説していきます。
気力(やる気)
最初に解説するのは気力(やる気)です。
十分な気力を持って面接に臨んでいるか、面接官は開始数秒、つまり第一印象で見抜きます。
『やる気』とは、「ピシっとした恰好」「適度な緊張」「笑顔」「元気な声」「まっすぐ伸びた背筋」そして「目力」から感じ取ることができます。
自分で応募して面接を受けているのですから、気力はあって当然なのですが、場合によってはそうでないときも。
たとえば10社面接を受けるとして、その第10志望の企業の場合。
第一志望や第二志望とはやる気が変わってくるのは自然のことです。
面接官もそれは十分に理解しているからこそ、第一志望でなくとも十分な『やる気』を見せてくれる志望者に対しては、高評価をつけるのです。
行動力(主体性)
次に解説するのは行動力(主体性)です。
行動力と主体性は同じものではありませんが、面接官側が求める期待値としては非常に似ているため、まとめて解説します。
行動力とは、『手・足・頭』を動かす力のことです。
バイトの経験でも、趣味や旅行の経験でも、卒研の話でも、テーマは問いません。
応募者がどれくらい積極的に行動を起こせる人なのかは、人事も開発現場の人間も、全員気になるところです。
そして、その行動が『主体的』に行われたのかどうかも問われるポイント。
自分の頭で考えて、手足を動かせる人というのは実際多くありません。
だからこそ、主体性を持って行動力を示してくれる応募者に出会うと、面接官としては「いい人見つけた!」となるのです。
ところで、誰もが驚くような行動力を持っていても、それをうまくアピールできなければ効果は半減してしまいます。
自己PRのカッコいいやり方については、別記事で解説しています。
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協調性
次に解説するのは協調性です。
聞き慣れない言葉かもしれませんが、シンプルに言うと『人と協力しながら進められる人かどうか』ということです。
組織(会社)が人で成り立っている以上、協調性が不要という組織は存在しません。
つまり協調性を持った人は、一生そのスキルを活かして仕事をすることができます。
逆に言うと、協調性の無い人を採用してしまうと、企業は後で確実に困ることになります。
だからこそ、協調性の確認は面接官にとって最も重要なミッションなのです。
では、どうやって面接官は協調性の見極めを行っているのか。
主な方法は次の2つです。
- チームワークの経験に関する質問をする(王道)
- ちょっと意地悪な質問をして反応を見る
①は、新卒採用面接で非常によく聞かれる質問です。
新卒採用のよくある質問に関しては、別の記事でまとめています。
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②も、協調性の確認としてよく用いられます。
志望者にあえて難しい質問を投げかけ、難しい状況を想定してもらうことで、
その人が持っている『人とのコミュニケーションに対する意識の高さ』を確認します。
意地悪な質問6選とその対策については、別の記事でまとめています。
興味のある方は、ぜひご覧ください。
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組織との順応性
次に解説するのは組織との順応性です。
これは、『所属する組織にどれだけなじめそうか』を示しています。
「それって協調性と何が違うの?」
と思われた方もいるでしょう。
違いは、『組織によって期待されている能力が違う』という点です。
幾つか例を挙げてみましょう。
- 外回りの営業の場合
- 求められる能力例: 体力、プレゼンテーション能力、交渉力、忍耐力など
- ソフトウェア開発の場合
- 求められる 能力例 :ソフトウェアに関する基礎知識、英語力、文章読解力など
- 品質保証の場合
- 求められる 能力例 :品質に対するモノの考え方、遵法精神、交渉力、忍耐力など
- プロジェクトマネージャーの場合
- 求められる 能力例 :結果志向、将来思考、協調性、交渉力、忍耐力、貫徹力など
- 庶務・事務の場合
- 求められる 能力例 :応対力、傾聴スキル、ルーチンワークへの耐性、おもてなしの心など
このように、組織や業務形態によって、『求められる能力』が異なるのです。
ですから、何か一つの能力に優れているからと言って、それが必ずしも組織から見て高評価の材料になるとは言い切れないのです。
言語力(日本語・英語)
最期に解説するのは言語力(日本語・英語)です。
挨拶、自己紹介、質疑応答など、面接における全ての場面で見られているのが言語力です。
残酷な事実をお伝えすると、
どんなに元気があっても、適切な言葉遣いができなければ良い評価は得られません。
どんなに先端技術を駆使した研究をしていても、それを分かりやすく説明できなければ面接官には伝わりません。
そして、これは日本語だけでなく英語にも言えます。
英語力を問われる企業は全体からすればまだ多くありませんが、現代社会において英語力は最重要スキルの一つです。
ここでいう英語力とは、TOEICに代表される基礎的な英語能力と、『話す力』のことを指しています。
TOEIC対策をしてしっかりと点数を稼げれば、『英語に関する教養を示す確かな証拠』になります。
その上で『話す力』をアピールできれば、英語力を求める企業からは確実に高評価が得られます。
最近は月額数千円でオンライン英会話ができる時代です。
少しでも英語を活かした仕事がしたいと思うなら、早くから実践練習を積んでおくことをオススメします!
まとめ
新卒採用面接において面接官が実際に見ているところを、5つのポイントとして解説しました。
面接官が見ているところ(5つのポイント)
- 気力(やる気)
- 行動力(主体性)
- 協調性
- 組織との順応性
- 言語力(日本語・英語)
ぜひ、今回の記事を参考に前向きに面接準備に取り組んでください。